女性用上衣 | マリ、2005年以前 | 国立民族学博物館
Women's upper garment | Mali, before 2005 | National Museum of Ethnology

カンガ「安全な出産のために、病院でお産をしましょう」
タンザニア、2004年 | 織本知英子
Kanga "For safety, let's have a birth in the hospital"
Tanzania, 2004 | Orimoto Chieko

はじめに 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章

第6章
更紗の遺伝子

 インド更紗の遺伝子を受け継ぐヨーロッパのプリント更紗は、イギリスとオランダによってアフリカにもたらされることになる。アフリカ向けプリント更紗は、東アフリカでは一枚布カンガと服地キテンゲとして、西アフリカでは「アフリカン・プリント」と総称される服地として、各地域に根をおろし、ナショナル・コスチュームと見なされるまでになった。
 本章では、カンガと「アフリカン・プリント」のありようを紹介する。これらの布はいかなる歴史を抱えているのか、現地ではどのように使用されているのか、最新のデザインはどんなものか。更紗がめぐりめぐった500年間を辿ってきた私たちには、派手やかで奇抜なアフリカのプリント布の形状や文様に、インド更紗、ヨーロッパのプリント更紗、ジャワ更紗との共通点を見いだせることだろう。
 更紗は場所を変え、形を変えながら、今ここにも生きている。

Chapter 6
The Inheritance of Sarasa

European printed sarasa inherits the traditions of Indian sarasa, and in turn has been exported to Africa by British and Dutch manufacturers. The fabric has become an integral part of African life as kanga cloths and kitenge for clothing in East Africa, and as "African print" fabrics for clothing in West Africa. Today, it is positioned as an almost national costume.
This chapter introduces kanga and "African prints", examining their different histories, how they are utilized in their respective regions, and what the latest designs are. After a five-century journey, we can still discern the similarities between these printed fabrics with blod patterns and colors, and the original Indian sarasa and its descendants in European printed or Javanese sarasa (batik).
Sarasa continues to evolve, moving to different places and assuming new forms, and remains as dynamic today as it was centuries ago.

高校生、カンガをデザインする
12月に入って、一通の封筒が美術館に届きました。鹿児島県立明桜館高校から。表書きの 「カンガ」デザイン画在中 の文字を見て、どきどき。なんと、ギャラリートークを聞きに来て下さった、家庭科の鳥飼由紀子先生が、「服飾手芸」の授業でカンガを紹介してくださり、「カンガのデザイン」を自習課題としてくださったのです!生徒のみなさんは先生が購入してくださったカンガを身につけた上で、デザインをしてくださいました。どれも心がこもっていて、メッセージも一生懸命考えられていて、感激!!!全部紹介したいのですが、涙をのんで、その一部を。ケニアやタンザニアの方に見てもらいたいです。明桜館高校2年生「服飾手芸」選択の皆さん、カンガ素敵でした!鳥飼先生、知らせて下さって本当にありがとうございます。(I_I) 

2014年11月24日(月)

そして、更紗の時代は続く
人の思いや言葉には、未来を創る力があるという。
更紗が生命をもって、いろんな場所で生き続けるように、
展覧会のタマシイもきっと生き続けて、変転しつつ、
どこかでまた芽吹く。と、予言しちゃいます(笑)。
作品を出品して下さった皆様、見に来て下さった皆様、
支えて下さった皆様、本当にありがとうございました。
22日に竹口さんが書いてくださった、更紗の文章を、今こそ味わいつつ。(I_I)


2014年11月24日(月)

とっとっと@ケンビと「更紗の時代」、本日24日が最終です
ほぼ同じ時にスタートした、二つの展覧会が今日終わります。
実は、この2展は、そっと手をつなぎあっていたのでした。
福岡県立美術館の竹口学芸員が、当館のインド更紗の断片を、鹿児島寿蔵さんの紙塑人形と飾って下さると聞いた時、脈拍が早くなったものでした。
ひと月以上「有馬皇子」のそばにつき従っていた、インド更紗の罌粟の花たちは、今日その旅が終わると知っているでしょうか。

ふたつの展覧会、もう一度巡っていただければ幸いです。
16時からのケンビでのクロージングトーク、ぜひご参加ください!(I_I)


2014年11月22日(月)

インドからのお客様
この展覧会のために、急遽ビザをとってかけつけてくださいました。「更紗といえば、ロンドンのV&A美術館、と思っていたけど、これからは日本に問い合わせをすればいいわね。」とはいえ、この方はイギリスの雑誌でこの展覧会のことを知られたのですが…。ともあれ、世界が単線でなく複線でつながっていくことは、嬉しい事です!(I_I) 


2014年11月22日(月)

日本が誇るカンガ
11月16日、2度目のギャラリートークの日。超スペシャルなお客様がいらしていました。第6章で展示をしている日本製のカンガを実際作っておられた方々です。大同マルタ染工株式会社にお勤めだった吉岡悠さんと、昭南工業社にお勤めだった萩原理一さん。御年80歳を過ぎられたお二人が、関西からわざわざ出向いて下さいました。感激のあまり(許可もいただかずに)、トークの最後にお二人をご紹介し、当時のことなどお話いただきました。写真の右側が昭南工業社のカンガ。惚れ惚れするようなデザインです。左側が西日本新聞でも紹介された大同染工のグリーン・ワックス。その色の美しさゆえに売れに売れたそうですが、吉岡さんからは、驚きの発言が。「こんなに色が濃くて、みなさんこれを一度も使ってないとお思いでしょうが、何度も何度も洗濯しているのですよ。」この染料は、時を経る毎に色が深まるという、夢のような染料だったそうです。そして、美しい布を作っておられたお二人は、今も、ため息が出るほどおしゃれで格好良かったのでした。本当にありがとうございました。(I_I) 


更紗展の情報は、福岡市美術館facebookページでもお知らせしています。