白地立木文様更紗下着 | インド、コロマンデル海岸、17-18世紀 | 松坂屋コレクション
Inner robe | Coromandel Coast, India, 17th - 18th century | Matsuzakaya Collection

白地草花文様更紗ドレス(ローブ・ア・ラングレーズ)
インド、コロマンデル海岸か、1740年代
公益財団法人 京都服飾文化研究財団
Dress
Coromandel Coast, India?, 1740s
The Kyoto Costume Institute
©京都服飾文化研究財団、畠山崇撮影

はじめに 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章

第3章
共有された美

 ヨーロッパ人にとっての更紗は、当初は香辛料取引のためのいわば通貨としての存在であった。アジア/アフリカで流通していたインド更紗は、基本的に赤あるいは藍を地色としていたが、17世紀後半以降、イギリス人の注文によって地色を白く残し、ヨーロッパのデザイン画や刺繍をもとに描かれた花柄をちりばめた更紗が作られるようになる。描かれた花はヨーロッパのデザイン画に基づいてはいても、細部はインドの職人の豊かな文様の語彙で埋められた、地上には実在せず、神話に登場したこともない花だった。世界中の誰にとっても異国風であり、その新しい美が、スリランカ、インドネシア、そして日本にも、もたらされるようになった。また、同時にインド更紗に憧れて、ヨーロッパ人が木版によるプリント更紗を制作するようになった。
 本章では、ヨーロッパの好みで作られたインド更紗と、インド更紗を模倣して作られた、ヨーロッパのプリント更紗を展示する。

Chapter 3
A Shared Beauty

For the Europeans, sarasa was a form of currency used in the spice trade. India sarasa traded throughout Asia and Africa used a background color of red or indigo, but from the late 17th century British demand led to the creation of sarasa fabrics with white backgrounds featuring European designs or embroidery of flowers. While these flowers were based on European designs, they were interpreted by Indian craftsmen and packed with intricate patterns drawn from their heritage, and imaginary flowers drawn from their myths. Users around the world found them exotic and beautiful, introducing the fabric to Sri Lanka, Indonesia, and even Japan. Fascinated by Indian sarasa, the Europeans began making new types of sarasa using woodblock printing.
This chapter displays examples of Indian sarasa made to European tastes, and European printed sarasa designed in the tradition of the Indian original.

高校生、カンガをデザインする
12月に入って、一通の封筒が美術館に届きました。鹿児島県立明桜館高校から。表書きの 「カンガ」デザイン画在中 の文字を見て、どきどき。なんと、ギャラリートークを聞きに来て下さった、家庭科の鳥飼由紀子先生が、「服飾手芸」の授業でカンガを紹介してくださり、「カンガのデザイン」を自習課題としてくださったのです!生徒のみなさんは先生が購入してくださったカンガを身につけた上で、デザインをしてくださいました。どれも心がこもっていて、メッセージも一生懸命考えられていて、感激!!!全部紹介したいのですが、涙をのんで、その一部を。ケニアやタンザニアの方に見てもらいたいです。明桜館高校2年生「服飾手芸」選択の皆さん、カンガ素敵でした!鳥飼先生、知らせて下さって本当にありがとうございます。(I_I) 

2014年11月24日(月)

そして、更紗の時代は続く
人の思いや言葉には、未来を創る力があるという。
更紗が生命をもって、いろんな場所で生き続けるように、
展覧会のタマシイもきっと生き続けて、変転しつつ、
どこかでまた芽吹く。と、予言しちゃいます(笑)。
作品を出品して下さった皆様、見に来て下さった皆様、
支えて下さった皆様、本当にありがとうございました。
22日に竹口さんが書いてくださった、更紗の文章を、今こそ味わいつつ。(I_I)


2014年11月24日(月)

とっとっと@ケンビと「更紗の時代」、本日24日が最終です
ほぼ同じ時にスタートした、二つの展覧会が今日終わります。
実は、この2展は、そっと手をつなぎあっていたのでした。
福岡県立美術館の竹口学芸員が、当館のインド更紗の断片を、鹿児島寿蔵さんの紙塑人形と飾って下さると聞いた時、脈拍が早くなったものでした。
ひと月以上「有馬皇子」のそばにつき従っていた、インド更紗の罌粟の花たちは、今日その旅が終わると知っているでしょうか。

ふたつの展覧会、もう一度巡っていただければ幸いです。
16時からのケンビでのクロージングトーク、ぜひご参加ください!(I_I)


2014年11月22日(月)

インドからのお客様
この展覧会のために、急遽ビザをとってかけつけてくださいました。「更紗といえば、ロンドンのV&A美術館、と思っていたけど、これからは日本に問い合わせをすればいいわね。」とはいえ、この方はイギリスの雑誌でこの展覧会のことを知られたのですが…。ともあれ、世界が単線でなく複線でつながっていくことは、嬉しい事です!(I_I) 


2014年11月22日(月)

日本が誇るカンガ
11月16日、2度目のギャラリートークの日。超スペシャルなお客様がいらしていました。第6章で展示をしている日本製のカンガを実際作っておられた方々です。大同マルタ染工株式会社にお勤めだった吉岡悠さんと、昭南工業社にお勤めだった萩原理一さん。御年80歳を過ぎられたお二人が、関西からわざわざ出向いて下さいました。感激のあまり(許可もいただかずに)、トークの最後にお二人をご紹介し、当時のことなどお話いただきました。写真の右側が昭南工業社のカンガ。惚れ惚れするようなデザインです。左側が西日本新聞でも紹介された大同染工のグリーン・ワックス。その色の美しさゆえに売れに売れたそうですが、吉岡さんからは、驚きの発言が。「こんなに色が濃くて、みなさんこれを一度も使ってないとお思いでしょうが、何度も何度も洗濯しているのですよ。」この染料は、時を経る毎に色が深まるという、夢のような染料だったそうです。そして、美しい布を作っておられたお二人は、今も、ため息が出るほどおしゃれで格好良かったのでした。本当にありがとうございました。(I_I) 


更紗展の情報は、福岡市美術館facebookページでもお知らせしています。